♦︎-Nausica-星塔商會♦︎Magagine

雑踏の向こうの、魂の在り処

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猫が好きだ。

もういつから好きだったのか分からない。

気づけば姿を追っていたし、気づけば姿を探していた。

 

猫の歩いている町は好きな町になる。

だから僕は猫の歩く町が好きだ。

猫が歩けばその町の路地裏を歩く。

僕は猫を追って路地裏を歩く。

 

君が住んでいる町に猫はいるだろうか。

なんならお寺もあれば最高だ。

猫の居座るお寺は良い。

そこは落ち着ける場所だということだ。

 

雨の日は猫はどこで過ごすのだろう。

きっとどこかの屋根の下で雨宿りをしているに違いない。

雨宿りする猫のとなりで雨宿りをしたい。

猫の横顔を眺めて好きだよって言いたい。

 

猫と星空を眺めたい。

今日がふたご座流星群なら、僕は君のふたごだよって言いたい。

言いたいだけでべつにふたごでもないけれど、僕は猫と一心同体になりたい。

いつでも一緒がいい。

 

猫が食べるものを一緒に食べたい。

でも彼らはゲテモノ好きなので、

虫とか鼠とか栗鼠とか持ってこられても困るけれど、気持ちは同じものを味わいたい。

猫の幸せの味を知りたい。

 

撫でて温かいのは猫が生きているからだ。

それなら僕が温かいのは、やはり僕も生きているからだ。

僕は雨の日に出かければ冷えてしまうけれど、猫を撫でればまた温かくなる。

 

ただただ単純に愛していられるのは、

そこに多くを期待していないからだ。

僕は猫に何をしてもらおうなんて思ってない。

もう生きて歩いてくれていたらそれでいい。

 

僕は猫を探して今日も歩くけれど、

猫がいない町は寂しい。

お願いだから、たまには歩いていてほしい。

いなくなってもいいから、たまには姿を見せてほしい。

本当なら、たまに撫でさせてほしい。

あわよくば、となりにいてほしい。

 

なんてそんなの嘘だよ。

好きに歩いていて。

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Le chat blanc - Pierre Bonnard 1894